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勝手にトレンドウォッチャー 次は絶対、コレが来る!専門家が次のトレンドを大予想!?

飲食店プロデューサー、フードコーディネーター、マスコミ業界人など、食に関わる専門家が「次なるトレンド」というテーマで私論を展開します。当たるも八卦、当たらぬも八卦。さて、今月の専門家は何を予想しますやら…。

7月のゲスト 神田稔 (株)神田育種農場代表取締役 私が気になるもの 球形で黄金色したズッキーニ

7月のゲストは野菜の品種改良をし、新たに種を作り出している神田稔さんです。プラントブリーダーと呼ばれる会社で、一般的にはなじみの薄いもの。しかし、根元であるこの人たちがいないと我々はおいしい野菜にありつけないのも事実。そんな神田さんが挙げてくれたのは球形で黄金色したズッキーニ、本邦初公開の珍しい野菜です。では、その特徴をとくと語ってもらいましょう。

なんと、球形で黄金色のズッキーニができた!!

 今日は珍しい野菜を紹介しましょう。たぶん本邦初公開、どこのメディアにも登場していないと思います。なぜ、こうも大袈裟に話すかというと、日本で最初に売り出された色と形の違うズッキーニだからです。そもそもズッキーニはウリ科の野菜で、カボチャの一種なんです。カボチャは広がりのある野菜で、ハロウィンで見られるあの大きなカボチャからズッキーニまで色んなものがあるんですね。
 ズッキーニって、細長くて緑色のものを思い浮かべるでしょう。でも、私がトレンド候補に挙げるのは、黄金色で、しかも球形なんです。こんなかわいいズッキーニが先日うちの畑にできました。うちは3代続く研究農場で、野菜の品種改良を生業としています。スイカ、メロン、カボチャなどウリ科のものを主に改良し、新たな種を作っているわけです。
 そこでこれは面白そうと、新たに試作したのが黄金色をした球形のズッキーニです。私の目論見どおり、きれいな果実をつけてくれました。  

ズッキーニ写真

フワフワしてナスのような食感

 私がコレを作ってみようと思ったのは、外国の人から黄金色した球形のズッキーニがあると聞いたのがきっかけでした。まだ外国でも普及していないようで、これからの野菜ではとのこと。そこで好奇心がムクムクと頭をもたげてきて、国内初のものを販売してみようということになったのです。一応、この品種を私達は「ゴールディー」と呼んでいます。

ズッキーニ写真

 長いグリーンのズッキーニ(一般的なもの)は身が締まっているような食感がしますが、「ゴールディー」はややソフトな肉質を持っています。ナスのような食感と言えばイメージしやすいかもしれませんね。勿論、形や色は変われどズッキーニですから油を使った料理にはマッチします。イタリアンやフレンチでも多用しますが、私は中華料理に使ってもいいと思います。当社の社員が先日、「ゴールディー」を韓国料理屋に持ち込んだらしいのですが、うまく調理されていて美味しかったと言っていました。実は韓国では広く食べられているんですよ。
 「ゴールディー」は球形で黄金色なので、この特性を利用しない手はないでしょう。形が丸いので、2つに割って中をくり抜き、炒めたミンチ肉を入れて提供するのも面白いのでは・・・。ピーマンの肉詰めの変形版という感じでユニークでしょう。皮ごと食べられるのも特徴で、サラダにしてもいいんじゃないでしょうか。生でも食べられるんですよ。西洋では花も食べるそうで、いっそのこと花が咲いた形で出荷し、そのまま炒めるのがいいかもしれません。

作りやすいので家庭菜園でもOK

 「ゴールディー」は作りやすいという特性も持っています。ズッキーニというと、畑で収穫されるものと思いがちですが、実はプランターでも簡単にできるのです。殺虫剤や殺菌剤をまかなくてもいいし、農薬もいらない。だから手間もかからず、作りやすい野菜と言えるわけ。病気にも強く、作りやすく、ツルもないので面積をとらないから家庭菜園には最適ですね。マンションのベランダにプランターを並べ、そこで作るというのもOK。
 本葉3〜4枚の若苗を定植するんですが、畝幅は1.5〜1.8m、株間は1m前後です。家庭菜園なら4月に種をまき、7月初旬に収穫を。直径が約7cm前後になり、200gぐらいになったら穫り頃です。開花後3〜5日で収穫するんですが、果実の光沢が失われると収穫遅れなのでご注意を。自分の家で作ったズッキーニを食材にし、自慢料理を友人にふるまうなんて、とてもグルメな感じがしませんか。
 6月に出来た「ゴールディー」をフードコーディネーターの女性に送ってあげたんですが、珍しいこともあり、すぐに感激の電話が——。色んなシェフにコレを紹介したいと言っていましたよ。ズッキーニってまだまだ輸入品が多く、値が高いのが現実ですが、先ほども話したようにプランターでもできるとあって、これが徐々に広がって行き、いつしか黄金色で球形のズッキーニが当り前となっている。紹介者としてはこんな光景を描いてしまいがちに・・・。そんなことを思いつつ、今月のトレンドウォッチャーに新種のズッキーニを紹介してみました。

神田稔さん写真

プロフィール

神田 稔(かんだ みのる)

同志社大学を卒業し、家業の神田育種農場に。祖父の代からから続く、種屋の3代目。スイカ、メロン、カボチャ、キュウリとウリ科の野菜を主に、自社の研究農場で品種改良と種の卸しを行っている。昔は千葉、熊本、奈良がスイカの三大産地と呼ばれていたこともあり、奈良県には神田さんの所のような種苗会社が沢山あるとか。現代は少子化で、スイカも大玉の需要が少なくなった。切り売りするため、切っても果実が崩れないものをと、日夜研究開発しているそうだ。我々が口にするスイカの元が神田さんの所から発せられるのだと考えると感慨深いものが・・・。野菜において最も風上にいる人物である。

神田稔さん写真

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